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時代箪笥の木庵田中は明治時代の和箪笥(骨董たんす)をリホームリメークして今の生活に使える時代箪笥を販売する京都の家具屋です。

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〒603-8225 京都市北区紫野南舟岡町5-46

エッセイ右往左往item list

エッセイ右往左往は1月4月7月10月に更新します。


木庵の日々の出来事をつぶやいております どうぞお楽しみ下さい。 

  • 右往左往 2018 01

    毎日走り回っているつもりでも所詮大自然の掌で右往左往しているのが関の山そんな私のひとりごと(紫野 木庵 庵主 公童法師)No87

     

    戌年Ⅰ(いぬどしいち)今年の年賀状のモデルは阿吽の仁王さんで有名な東大寺南大門国宝金剛力士像の北側に鎮座される二体の狛犬さん。石像では日本で最も古く源平の戦で消失した東大寺伽藍復興の際日本に来られた宋人石工が宋から石を取り寄せ造立されたと聞いている。左右二体の狛犬は雄と雌でどちらも口を開いた阿形で中国唐時代の様式が取り入れられているそうで台座に雲や花天女が彫り込まれています。なので年賀状の図柄も阿形で描いてみたが彼の手になると昼寝から目覚めた狛犬さんになってしまう、また開いた口に宝珠を描き込むと欲張りが大きな餌をくわえてオロオロしているように見えた。やっぱり狛犬さんにはぐっと歯を食いしばり前を睨んで戴かんとどもならん、と吽形で描いてみた。焦げ茶色の体に唐獅子風緑のタテガミ濃紺の首飾りを添えて真っ赤に輝く太陽を背景にさせてもらった。これで一年家運隆盛商売繁盛加えて平安無事と欲張り木庵新年の始まり始まり、賀状を受け取られた方にも幸あれ。

    イラスト 狛犬

     

    木庵の 狛犬さんは 口を閉じ 明日を睨んで 上機嫌    (公童法師)

     

    戌年Ⅱ(いぬどしに) 正月の彼の庵に掌に載る小さな青磁の戌が置かれている、可愛い団栗目で上を向き前後の脚はぐっと大地を踏ん張っている。この戌が師と出会うきっかけとなった。36年前のある日お客様の依頼で床の間に飾る香炉を求めて陶器問屋を訪ねた時店の真ん中に一匹だけおいてあった。作者を訪ねると奈良東大寺の管長さんで「書画はもとより陶芸にも秀でられ今良寛と呼ばれている方ですよ」とのこと、何日かして清水の舞台から飛び降りる覚悟で買い求めた。作者はどんな方かそういえば何年か前NHKで大仏殿昭和の大修理落慶法要が中継されていたのを思い出した、あのとき壇上で屋根を見上げておられた人か。それから作者の個展があれば各地に赴き迫力のある絵にどんどん惚れ込んでいった。そして京都に来られる日がわかり描いてほしい絵があったので直接お願いすると。「あんたは欲深いな」と一言これが師からかけられた最初の言葉。言われてその日はがっくり落ち込んだ「くそ坊主」と呟いた翌日「絵描けたで」と連絡、周囲の人もあまりの早さにビックリ「いつも半年待ちやで」と。掛け軸に仕立ててもらいその軸を納める桐箱に署名してもらいに初めて塔頭に上がり番茶をよばれながら「夜やったらいつでもおるしおいでや」と夜学と呼ばれるサロンに通い始め「木庵」と言うニックネームを付けてもらいそこから「木庵田中」の屋号に発展しそして「公童」と言う名の弟子にまでして戴けた。師のそばで墨をすりながら世間の色々な話を聞いた、お相撲さんから工芸作家人間国宝になられた方も気楽に来られた。時々「大僧正を玄関まで呼びだしよる」と入り口のドラが鳴ると飛び出して行かれることもあった。欲深い愚弟子公童の始まりは戌年からか。元旦に思う戌年ウフフ。

     

     

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木庵 田中

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第7858号